SDLT・LBTT・LTTの違いを比較【英国不動産税ガイド】
英国では、不動産を購入する際にかかる税金の名称と税率が、 イングランド・北アイルランド、スコットランド、ウェールズの それぞれで異なります。この記事では、SDLT・LBTT・LTTという 3つの異なる不動産取得税制度を比較し、それぞれの違いを わかりやすく解説します。
なぜ3つの異なる税制が存在するのか
かつては英国全土で統一された印紙税(SDLT)が適用されていましたが、 権限委譲(devolution)により、スコットランドは2015年に LBTT(Land and Buildings Transaction Tax)を、 ウェールズは2018年にLTT(Land Transaction Tax)を それぞれ独自に導入しました。現在、SDLTは イングランドと北アイルランドでのみ適用されています。
標準税率の比較表
| 物件価格帯 | SDLT(イングランド) | LBTT(スコットランド) | LTT(ウェールズ) |
|---|---|---|---|
| £0 〜 £125,000 | 0% | 0%(£145,000まで) | 0%(£225,000まで) |
| £125,001 〜 £250,000 | 2% | 2% | 0%(£225,000まで)、6%(超過分) |
| £250,001 〜 £325,000 | 5% | 5% | 6% |
| £325,001 〜 £925,000 | 5% | 10%(£325,000超) | 7.5% |
| £925,001超 | 10%〜12% | 12%(£750,000超) | 10%〜12% |
※各制度で価格帯の区切りが異なるため、正確な金額は 印紙税計算機で確認することをおすすめします。
具体的な計算例
物件価格 £200,000
- SDLT(イングランド):£1,500
- LBTT(スコットランド):£1,100
- LTT(ウェールズ):£0
物件価格 £300,000
- SDLT(イングランド):£5,000
- LBTT(スコットランド):£4,600
- LTT(ウェールズ):£4,500
物件価格 £500,000
- SDLT(イングランド):£15,000
- LBTT(スコットランド):£23,350
- LTT(ウェールズ):£18,000
物件価格 £1,000,000
- SDLT(イングランド):£43,750
- LBTT(スコットランド):£78,350
- LTT(ウェールズ):£61,750
このように、同じ物件価格でも、どの地域で購入するかによって 税額が大きく異なることがわかります。特に高額物件では スコットランドのLBTTが最も高くなる傾向があります。
初回購入者控除の比較
| 制度 | 初回購入者控除 |
|---|---|
| SDLT(イングランド) | £300,000まで非課税(£500,000超で控除なし) |
| LBTT(スコットランド) | £175,000まで非課税 |
| LTT(ウェールズ) | 控除制度なし |
詳しくは初回住宅購入者の 印紙税控除ガイドをご覧ください。
セカンドホーム割増税率の比較
| 制度 | 割増税率 |
|---|---|
| SDLT(イングランド) | 5%(全額に上乗せ) |
| LBTT(スコットランド、ADS) | 8%(全額に上乗せ) |
| LTT(ウェールズ、高税率) | 独自の高税率表を適用 |
割増税率について詳しくは セカンドホーム購入時の印紙税5%割増税率とはをご覧ください。
3つの制度の主な違い
- 非課税枠:ウェールズのLTTは£225,000までと 最も高い非課税枠を持ち、イングランドのSDLTは£125,000までと 最も低くなっています。
- 高額物件への課税:高額物件になるほど スコットランドのLBTTの税率が高くなる傾向があります。
- 初回購入者控除:イングランドとスコットランドには 控除制度がありますが、ウェールズには存在しません。
- 割増税率:スコットランドのADSが最も高い 8%となっています。
自分の物件に該当する税額を確認する
物件の所在地によって適用される制度が異なるため、正確な税額を 知るには地域ごとの計算が不可欠です。印紙税計算機 では、物件の所在地を選択するだけで、SDLT・LBTT・LTTのいずれかに 対応した正確な金額を瞬時に算出できます。